〈聖書からのお話し〉
 
「神さまの御言葉(みことば)」

牧師 屼ノ下照光 
 
  雨も雪も、ひとたび天から降れば
  むなしく天に戻ることはない。
  それは大地を潤し、芽を出させ、生い茂らせ
  種蒔く人に種を与え、
  食べ人には糧を与える。
  そのように、わたしの口から出るわたしの言葉も
    むなしくは、わたしのもとに戻らない。
  それはわたしの望むことを成し遂げ
  わたしが与えた使命を必ず果たす。
  (イザヤ書 55章10~11節)

 私は、現在、名張市に住んで、そこの桔梗が丘ルーテル教会の牧師をしていますが、毎月2回、日曜日午後の美杉ルーテル教会の礼拝に出かけることをいつも楽しみにしています。美杉教会は山間の村の中にある小さな群れですが、共に神さまを賛美し、共に神さまの恵みに感謝をささげるという大きな喜びをいつも感じています。そして、美杉教会までの名張川に沿って走る27Kmのドライブは、この新緑の時期、ほんとうに気持ちのよいものです。アユをねらう釣り人の姿も見ます。また、山々の四季折々の移り変わりは目を楽しませてくれます。途中、猿の親子や谷川の水を求める鹿に出会ったりすることもあります。また、名張から、松阪ルーテル教会に向かう時には、青山峠を越えて来ますが、緑のトンネルの道は、疲れた心や目を癒してくれるようです。
 梅雨に向かうこの季節、車を走らせながら、美しい山々を映し出す田んぼや、みずみずしい緑の山を立ちのぼる霧を見る機会が多くなります。そんなとき、私は、上記に紹介したイザヤ書55章の神さまの言葉を思い起こします。教会では、聖書の言葉を神さまの言葉として受け取り、「御言葉(みことば)」と表現して大切にしています。
 最近、政治家などの言葉に失望させられることが多くあります。政治家だけではありません。私の口からも、無意味でむなしい言葉、人を傷つけたり、気分を害するような言葉が多く出ているのだと思います。「神さま、そのような私を憐れんでください」と祈らざるをえません。
 神さまは、ご自身の御言葉によってこの世界と私たちのいのちを創り、その御言葉によってそれを支えてくださっていると聖書は語っています。神さまの御言葉には力があるので、確かに、私たちを、救い主イエス・キリストへと導いて救いを与え、確かな道を示してくれます。聖書の『詩編』にも、「あなたの御言葉は、わたしの道の光 わたしの歩みを照らすともしび」(119編105節)と語られています。神さまはいつも、その御言葉によって、私たちを潤し、慰め、励ましてくださいます。神さまは、御言葉の語りかけによって、私たちを優しく大きく包み込んでくださいます。
 日ごとに語りかけられる神さまの御言葉、礼拝ごとに語りかけられる恵みの御言葉を、大切にしたいと思います。どうぞ、聖書を開いてみてください。また、教会の礼拝においでくださって、聖書の御言葉に耳を傾けてください。そのとき、きっと大きな安らぎが与えられることと思います。


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